スポンサーリンク

独占企業における需要の価格弾力性と価格の関係

スポンサーリンク
 
投稿ミクロ経済学初級
ミクロ経済学における独占企業において、需要の価格弾力性と価格の関係について、説明しています。
スポンサーリンク
スポンサーリンク

 独占企業においては、生産量を調整して、価格にも影響を与えることができますが、需要の価格弾力性の大小により、価格への影響が異なってきます。

 結論から言えば、

  ・需要の価格弾力性が大きい ⇒ より低い価格

  ・需要の価格弾力性が小さい ⇒ より高い価格

となります。

 どうしてこのようになるのかを説明したいと思います。

 独占企業の利益を$\pi$、産出量を$x$、価格を$p$、費用関数を$C(x)$とします。そして、独占企業は、生産量の大小で価格をコントールできるとし、$p = P(x)$とすると、独占企業は、次のような利潤関数を最大化することになります。

  $\pi = P(x) \cdot x \; – \; C(x)$

 そして、限界収入を$MR$、限界費用を$MC$とすると、独占企業の利潤最大化条件は、

  $MR = MC$

となります(なぜそうなるか知りたい方は「独占市場の基本モデル(数式モデル)」あたりを見てください)。

 ところで、$MR$について、改めて整理すると、

  $MR = \dfrac{\partial(P(x) \cdot x)}{\partial x} = P(x) + x \cdot \dfrac{\partial P(x)}{\partial x} = P(x) \left( 1 + \dfrac{\partial P(x) / P(x)}{\partial x / x} \right)$

を得ることができます。

 需要の価格弾力性$\epsilon$は、

  $\epsilon = \dfrac{\partial x / x}{\partial P(x) / P(x)}$

であるので、

  $MR = P(x) \left( 1 + \dfrac{1}{\epsilon} \right)$

となります。

 そして、独占企業の利潤最大化条件$MR = MC$を使うと、

  $P(x) = \dfrac{1}{1+ 1 / \epsilon} MC$

となります。ちなみに、$1 / \epsilon$はラーナーの独占度と言われるものです(ラーナーの独占度については「ラーナーの独占度について」)。

 $\epsilon$がマイナスの値をとることに注意すると、

  $\displaystyle \lim_{\epsilon \to – \infty} P(X) = MC$

  $\displaystyle \lim_{\epsilon \to – 1} P(X) = \infty$

であることから、需要の価格弾力性が大きいほど、価格は低くなり、需要の価格弾力性が小さいほど、価格は高くなります。

 特に、需要の価格弾力性が無限大に大きくなると、独占企業であっても、完全競争企業と同じく、限界費用と等しい価格となることが分かります。

参考

  奥野正寛・鈴村興太郎『ミクロ経済学Ⅱ

  武隈愼一『ミクロ経済学

スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました