※「▶」をクリックすると、回答を見ることができます。
【問題1】
ソロー・モデルにおいて、定常状態の式は、どうなるか。
なお、
$k^*:1人当たり資本$
$f(k^*):生産関数$
$s:貯蓄率$
$\delta:資本減耗率$
$n:人口成長率$
とする(技術進歩はないものとする)。
【回答1】
定常状態の式は、次の通り。
$s f(k^{\ast}) - (\delta + n) k^{\ast} = 0$
なお、この式の導出については、「ソロー・モデルを解説(数式あり)」を参照のこと。
【問題2】
生産関数が、次のような場合とする。
$f(k^*) = \sqrt{k^*}$
このとき、定常状態における資本$k^*$の式はどうなるか。
【回答2】
問題1の定常状態の式に、生産関数の式を代入し、$k^*$について解くと、次の式が得られる。
$\displaystyle k^* = \left( \dfrac{s}{n + \delta} \right)^2$
【問題3】
パラメーター$s、n、\delta$について、それぞれ、次のような場合を考える。
$s = 0.2$
$n = 0.01$
$\delta = 0.1$
このとき、定常状態における資本$k^*$はどうなるか。
【回答3】
問題2の定常状態における1人当たり資本$k^*$の式に、それぞれの数字を入れると、
$\displaystyle k^* = \left( \dfrac{0.2}{0.01 + 0.1} \right)^2 = 3.3$
が得られる。
【問題4】
問題3において、貯蓄率が50%増加したとする。
このとき、定常状態における資本$k^*$はどうなるか。
【回答4】
貯蓄率が50%増加したので、
$s = 0.2 \times 1.5 = 0.3$
となる(貯蓄率が50%(0.5)になるのではないのでは注意)。
この数値を、問題2の定常状態における1人当たり資本$k^*$の式に、改めて代入を入れると、
$\displaystyle k^* = \left( \dfrac{0.3}{0.01 + 0.1} \right)^2 = 7.4$
が得られる。
このように、貯蓄率が増加すると、定常状態における1人当たり資本$k^*$は増加する。