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CES型生産関数の特徴まとめ

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投稿ミクロ経済学中級
ミクロ経済学やマクロ経済学など、様々な分野で利用されるCES型生産関数に関して、この特徴をまとめています。
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はじめに

 経済学でときより出てくるCES型生産関数。

 生産要素が$n$種類あるとして、産出量を$Y$、生産要素を$x_i$とすると、複数の生産要素におけるCES型生産関数は、次のようになります。
 (なお、$a_i$は係数で、$\rho$は定数)

  $\displaystyle Y = \left[ \sum_{i=1}^n a_i x_i^{-\rho}\right]^{-1/\rho}$

 いくつか特徴があるので、まとめてみました。

特徴

 CES型生産関数の特徴としては、次のようなものがあります。

  ・代替の弾力性が一定である

  ・1次同次である

  ・他の生産関数に変形することができる

代替の弾力性が一定である

 CES型生産関数においては、代替の弾力性を$\sigma$とすると、次式が成り立ちます。

  $\displaystyle \sigma = \dfrac{1}{1 + \rho}$

   導出については「CES型関数における代替の弾力性の求め方(数式)

 代替の弾力性が一定というのは強い仮定のような感じもありますが、何らかの仮定を置かないと、生産関数を特定化することはできません。そして後述のように、CES型生産関数は他の生産関数に変形することができ、より一般形に近い生産関数になっています。

1次同次である

 CES型生産関数は、1次同次という性質をもっています。

(証明)
 各生産要素を$t$倍するとします。
 このとき、

  $\displaystyle Y = \left[ \sum_{i=1}^n a_i (t x_i)^{-\rho}\right]^{-1/\rho} = t \left[ \sum_{i=1}^n a_i x_i^{-\rho}\right]^{-1/\rho}$

となるので、CES型生産関数は1次同次です。

他の生産関数に変形することができる

 CES型生産関数のパラメーターである$\rho$を変化させることで、他の生産関数に変形することができます。

  $\rho \rightarrow -1$ のとき、$ Y = a K + b L$(線形生産関数)

  $\rho \rightarrow 0$ のとき、$ Y = K^{a} L^{b}$(コブダグラス型生産関数)

  $\rho \rightarrow \infty$ のとき、$ Y = min \{aK, bL\}$(レオンチェフ型生産関数)

このことから、CES型生産関数は他の関数よりも、より一般的な生産関数になっていることが分かります。

 なお、それぞれの導出は、次を参考にしてください。

   線形生産関数は「線形生産関数の導出方法・求め方

   コブ=ダグラス型生産関数は「コブ=ダグラス型生産関数の導出方法・求め方

   レオンチェフ型生産関数は「レオンチェフ型生産関数の導出方法・求め方

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