概要
生産関数を特定化した場合の1つとして、レオンチェフ型生産関数(Leontief function)があります。
産出量を $ Y$ 、資本を $ K$ 、労働力を $ L$ としたとき、次のようなものです。
$ Y = min \{aK \; , \; (1 \;- \; a)L \}$
導出方法
代替の弾力性を $ \rho$ とすると、CES型生産関数は、次のようになります。
$ Y = [ a K^{-\rho} + (1 \; – \; a) L^{-\rho}]^{-\frac{1}{\rho}}$
まず、$K < L$の場合を考えます。
この不等式において、$L^{-\rho} < K^{-\rho}$であるから、
$a K^{-\rho} < a K^{-\rho} + (1 \; – \; a) L^{-\rho} < K^{-\rho}$
が成り立ちます。ここで、$-1/\rho$で割ると、
$a^{-\frac{1}{\rho}} K > [ a K^{-\rho} + (1 \; – \; a) L^{-\rho}]^{-\frac{1}{\rho}} > K$
となります。
ここで、$\rho \rightarrow \infty$とすると、
$\displaystyle \lim_{\rho \rightarrow \infty} a^{-\frac{1}{\rho}} = 1$
に注意すると、
$\displaystyle \lim_{\rho \rightarrow \infty} Y = K$
を得ることができます。
逆に、$L < K$の場合を考えると、同様に
$\displaystyle \lim_{\rho \rightarrow \infty} Y = L$
となります。
これらから、
$ Y = min \{aK \; , \; (1 \;- \; a)L \}$
を導出することができます。
参考
西村和雄『ミクロ経済学ミクロ経済学』