プレイヤーAとBの2人がいるとします。
二人で共同で事業を行ったときには、利益は100あげられるとします。
なお、以下ではプレイヤーAの利益を$\pi_A$、プレイヤーBの利益を$\pi_B$とします。
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【問題1】
この2人がそれぞれ別々に事業を行ったとしても、利益は全く上げられないとします。
このとき、2人が交渉して、共同で事業を実施したときの取り分はどうなりますか?
【回答1】
利益100を2人で分け合うので、
$\pi_A = \pi_B = 100 \div 2 = 50$
となります。
【問題2】
この2人がそれぞれ別々に事業を行ったときには、プレイヤーAの利益は50、プレイヤーBの利益は30とします。
このとき、2人が交渉して、共同で事業を実施したときの取り分はどうなりますか?
【回答2】
共同で事業を行ったとき、利益100を2人で分け合うので、
$\pi_A + \pi_B = 100$
から、
$\pi_B = 100 \; – \; \pi_A$
となります。
そして、ナッシュ交渉解を考えると、
$\Pi = (\pi_A \; – \; 50)(\pi_B \; – \; 30) = (\pi_A \; – \; 50)(70 \; – \; \pi_A)$
を最大化すればいいので、
$\dfrac{d \Pi}{d \pi_A} = \; – \; (\pi_A \; – \; 50) + (70 \; – \; \pi_A) = 0$
から、
$\pi_A = 60$
であり、
$\pi_B = 40$
となります。
(別解)
2人が共同で事業をやったときの利益と、それぞれが別々に事業をやったときの利益の差は、
$100 \; – \; (50 + 30) = 20$
となります。共同で事業を行った場合に、この$20$を2人で分け合えばいいので
$\pi_A = 50 + 10 = 60$
$\pi_B = 30 + 10 = 40$
となります。