概要
経済学(特にミクロ経済学など)の目的の1つは、解を求めることにあります。
しかし、解が変数の端っこにくる場合があり、これを「端点解」といい、それ以外の変数の内部に来た解を「内点解」と言います(コーナーにある解なので、端点解は「コーナー解」といったりもします)。
もっと具体的に言えば、ある変数xがあり、解を求めるとしましょう。
ただ、xは、
0 ≤ x ≤ α
の範囲にあるとします。
変数xの解をx’とすると、x’が0やαにあるとき「端点解」であり、0 < x' < αにあるとき「内点解」と言います。
端点解 … x’ = 0 もしくは x’ = α
内点解 … 0 < x' < αの任意のx
経済学において
経済学においても、解を求めた結果、端点解となることがあります。
明示がなされることがないこともありますが、多くの経済学の問題において、変数が非負であるという制約が課せられています。
x ≧0
このことから、端点解が$0$になるという場合が生じることがあります。
例
【効用最大化】
ある消費者が財xと財yを消費をする場合を考えましょう。
効用最大化を図るとき、効用関数と予算制約式が交わる点が、その消費者が消費行動を行う最適な財の組み合わせとなります。
ここで、消費者の効用関数が直線であったとき、点Aのように、x=0となる次のような端点解が生じます。
【費用最小化】
ある企業が生産要素xを用いて、生産関数をf(x)のもと、生産を行うとします。
しかし、この企業は、生産要素が一定額までしか調達できないとします。
このとき、本来ならば、点Cまで生産することがこの企業にとっては最適かもしれないのですが、生産要素に制約があり、点Bで生産を行うことになります。
すなわち、点Bがこの企業にとっての端点解となります。
最後に
色々と難しく感じるかもしれませんが、制約条件の端っこにある解を端点解、それ以外を内点解ぐらいに覚えておけばいいと思います。