$1/3$の確率で300円の商品がもらえるくじを考えます(外れたら、0円)。
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※そもそもの考え方を知りたい方は「期待効用理論におけるリスク・プレミアムについて」
【問題1】
このくじの期待値を計算しなさい。
【回答1】
$\dfrac{1}{3} \cdot 300 + \dfrac{2}{3} \cdot 0 = 100$
【問題2】
商品の金額$x$に関して、効用関数$u(x)$が、次の場合を考えます。
$u(x) = x$
このとき、期待効用、確実性同値額(確実性等価)、リスク・プレミアムを求めなさい。
【回答2】
(期待効用)
$\dfrac{1}{3} u(300) + \dfrac{2}{3} u(0) = \dfrac{1}{3} \cdot 300 + \dfrac{2}{3} \cdot 0 = 100$
(確実性同値額)
確実性同値額$m$は、くじによる期待効用と等しい水準の効用が得られる金額なので、次のようになります。
$u(m) = m = 100$
(リスク・プレミアム)
リスク・プレミアムは、期待値から確実性同値額を引いたものなので、次のようになります。
$100 \; – \; 100 = 0$
この効用関数はリスク中立的な効用関数となっているので、リスク・プレミアムは0になっています。
【問題3】
効用関数$u(x)$が、次の場合を考えます。
$u(x) = \sqrt{x}$
このとき、期待効用、確実性同値額、リスク・プレミアムを求めなさい。
【回答3】
(期待効用)
$\dfrac{1}{3} u(300) + \dfrac{2}{3} u(0) = \dfrac{1}{3} \cdot \sqrt{300} + \dfrac{2}{3} \cdot 0 = \dfrac{10 \sqrt{3}}{3}$
(確実性同値額)
$\sqrt{m} = \dfrac{10 \sqrt{3}}{3}$ ⇒ $m = \dfrac{300}{9} = \dfrac{100}{3}$
(リスク・プレミアム)
$100 \; – \; \dfrac{100}{3} = \dfrac{200}{3}$
この効用関数はリスク回避的な効用関数となっているので、リスク・プレミアムは正の値になっています。
【問題4】
効用関数$u(x)$が、次の場合を考えます。
$u(x) = x^2$
このとき、期待効用、確実性同値額、リスク・プレミアムを求めなさい。
【回答4】
(期待効用)
$\dfrac{1}{3} u(300) + \dfrac{2}{3} u(0) = \dfrac{1}{3} \cdot 90,000 + \dfrac{2}{3} \cdot 0 = 30,000$
(確実性同値額)
$m^2 = 30,000$ ⇒ $m = \sqrt{30,000} = 100 \sqrt{3}$
(リスク・プレミアム)
$100 \; – \; 100 \sqrt{3} = 100 (1 \; – \; \sqrt{3})$
この効用関数はリスク愛好的な効用関数となっているので、リスク・プレミアムは負の値になっています。