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投稿ミクロ経済学中級

双対性アプローチについて整理しました

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ミクロ経済学を学ぶとややこしく感じる双対性アプローチについて、表などを用いて、整理しています。
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はじめに

 ミクロ経済学を学んでいると、需要関数が出てきて、さらに似たような補償需要関数などというものが出てきたりします。
 本によっては、前者をマーシャルの需要関数、後者をヒックスの需要関数と呼んだりもしており、とにかくややこしいと感じることが多いのではないでしょうか。

 更に、スルツキー方程式では、両方が出てきたりして、頓挫してしまうということもあるでしょう。

 そこで、証明などの細かな話は別として、対比・関係などを中心に、説明したいと思います。

双対性アプローチ

 ミクロ経済学で、消費者行動を考えるとき、消費者がとるべき行動として、次の2つの方法が挙げられます。

  「効用を最大化する」(効用最大化)

  「支出を最小化する」(費用最小化)

 似たような話ですが、若干、結論が異なってくるので、この2つを比較したり、この2つの関係を検討するのが、「双対性アプローチ」です。

比較

 2財x_1 , x_2について、価格をp_1 , p_2と、効用をU(x_1 , x_2)、所得をmとします。
 そして、消費者の2つの行動について、問題やその解などを整理すると、次のようになります。

効用最大化 費用最小化
行動 効用を最大化する 費用を最小化する
問題  \displaystyle \max_{x_1,x_2} U(x_1 , x_2)
 s.t. \quad p_1 x_1 + p_2 x_2 = m
 \displaystyle \min_{x_1,x_2} p_1 x_1 + p_2 x_2
 s.t. \quad U(x_1 , x_2) = \bar{u}
需要
(解)
需要関数
(マーシャルの需要関数)
 x_1 = D_1(p_1 , p_2 , m)
 x_2 = D_2(p_1 , p_2 , m)
補償需要関数
(ヒックスの需要関数)
 x_1 = D_1^u(p_1 , p_2 , \bar{u})
 x_2 = D_2^u(p_1 , p_2 , \bar{u})
効用
(解)
間接効用関数
 v = V(p_1, p_2 , m)
所得
(解)
補償所得関数
 c=E(p_1 , p_2 , \bar{u})

関係

 上記のように比較したとき、需要関数と補償需要関数の関係などはどうなるかが気になります。

 上記の表で、「-」として、解がない部分があります。そこに、解を入れてやれば、効用最大化と費用最大化は一致することにになります。

 そこで、需要について、整理すると、次のような表になります。

条件 結果
所得と補償所得関数が一致するとき
 m = E(p_1 , p_2 , \bar{u})
需要関数と補償需要関数が一致する
 D_1(p_1 , p_2 , E(p_1 , p_2 , \bar{u})) = D_1^u(p_1 , p_2 , \bar{u})
 D_2(p_1 , p_2 , E(p_1 , p_2 , \bar{u})) = D_2^u(p_1 , p_2 , \bar{u})
効用と間接効用関数が一致するとき
 \bar{u} =  V(p_1, p_2 , m)
需要関数と補償需要関数が一致する
 D_1(p_1 , p_2 , E(p_1 , p_2 , m) = D_1^u(p_1 , p_2 , V(p_1, p_2 , m))
 D_2(p_1 , p_2 , E(p_1 , p_2 , m)) = D_2^u(p_1 , p_2 , V(p_1, p_2 , m))

まとめ

 双対性アプローチについては、何となく、分かりにくい部分があると思うのですが、上記の表のように整理すれば、少しは分かりやすくなったのではないでしょうか。

 そして少なくとも、

  ・効用最大化と費用最大化で少しは違った結果になる
  ・ただ、最終的には同じにすることはできる

ということは覚えておいたほうがいいです。

参考

  奥野正寛(編著)『ミクロ経済学

  武隈愼一『ミクロ経済学

  西村和雄『ミクロ経済学

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