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いくつかのアマノリーの例

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投稿金融論入門
ファイナンス理論などでは説明できない現象である「アマノリー」について、いくつかの例を説明します。
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アマノリー

 アマノリーとは、株価などについて、金融論やファイナンス論では説明できない現象のことです。

 例えば、特定の曜日に株式が低くなる傾向があるといったものです。

 理論的に考えれば、曜日によって、株価が変わるというのは変な話です。市場が効率的で投資家が合理的であれば、曜日は関係なく行動し、株価が形成されると考えられるからです。

 しかし現実には、このような現象がいくつも存在し、これらはアマノリーと呼ばれています。

アマノリーの例

時期

 アマノリーの代表的なものとして、時期の影響が挙げられます。

  曜日効果 … 月曜日の収益率は低い

  月次効果 … 1月の収益率は他の月よりも高い

  上半期効果 … 1~6月の収益率は相対的に高い

  月末・月次効果 … 月末・月初では、他の期間よりも相対的に収益率が高い

 これらのものは、人間の行動を考えれば、何となくは分かるような気もしますが、理論的には説明ができず、アマノリーとされています。

企業規模

 時価総額が大きい株価の企業から構成されるポートフォリオと時価総額が小さい株価の企業から構成されるポートフォリオを比較すると、後者の時価総額が小さい企業から構成されるもののほうが収益率が低いというものがあります。

短期的モーメンタム

 1年以内という短い期間では、株価の上昇・下落のトレンドが発生している場合は、そのトレンドが継続しやすいというものです。
 例えば、株価の上昇が続いている証券があれば、短期においては上昇傾向が継続するという現象です。

中長期的平均回帰

 短期的モーメンタムとは反対に、中長期の3~5年程度の投資期間では、上昇傾向にあった証券は下落傾向に入り、逆に株価が下落している証券は上昇傾向に転じるというものです。

 この現象により、株価のグラフを見ると、中長期的には、上昇・下落を繰り返す波のような形に多くなっています。

アンダーパフォーマンス現象

 未上場企業が株式公開し上場したとき、上場初日の株価は高騰する傾向があります。

 ただ逆に、上場後の数年後は、株価は相対的に停滞する傾向があり、アンダーパフォーマンス現象と言われています。

参考

  早稲田大学大学院ファイナンス研究科・早稲田大学ビジネススクール(編集)『MBA・金融プロフェッショナルのためのファイナンスハンドブック

  釜江廣志(編集)『入門証券市場論

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