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【問題1】
ある企業が、$x$財を生産しているものとし、次のような費用関数$c$に直面しているとする。
$c = x^2 + 36$
このとき、この企業の限界費用MCはどうなるか。
【回答1】
費用関数$c$を$x$で微分すると、限界費用MCは次の通り。
MC = $\dfrac{dc}{dx} = 2x$
【問題2】
この企業の平均費用ACは、どうなるか。
【回答2】
費用関数$c$を$x$で割ると、平均費用ACは次の通り(微分ではなく、割り算であることに注意)。
AC = $\dfrac{c}{x} = x + \dfrac{36}{x}$
【問題3】
価格を$p$とすると、この企業の利潤関数$\pi$は、どのような式になるか。
【回答3】
企業行動における利潤関数は、
$\pi = px - c$
であり、費用関数$c$を代入すると、利潤関数は、次のようになる。
$\pi = px - x^2 - 36$
【問題4】
完全競争のもと、価格が30であったとき、この企業の生産量$x$はどうなるか。
【回答4】
完全競争における企業行動においては、「限界費用=価格」が成立するので、
$2x = 30$
から、この企業の生産量は、次のようになる。
$x = 15$
なお、利潤関数$\pi$から求めるとすれば、
$\pi = 30x - x^2 - 36$
を微分し、限界利益は0とした場合になるので、
$\dfrac{d\pi}{dx} = 30 - 2x = 0$
から、同様の結果が得られる。
【問題5】
この企業にとって、利益がプラスになるような価格はいくらか。
【回答5】
企業の利益が正になる場合なので、利潤関数$\pi$から、
$p > \dfrac{c}{x}$
が成立する場合である。
ところで、限界費用と平均費用が一致するところ($MC=AC$)以上で、企業の利益は正になるので、
$2x = x + \dfrac{36}{x}$
を解くと、$x=6$よりも大きいときに、この企業の利益はプラスになる。
このことから、$x=6$を、上記の企業の利益が正になる場合の式に代入すると、
$p > \dfrac{c}{6} = \dfrac{x^2 + 36}{6} = 12$
となり、この企業は、価格が12よりも大きいときに、利益がプラスになる。