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固有方程式について

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投稿経済数学初級
線形代数における固有方程式について、説明しています。
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固有値

 $n$次の正方行列$\mathbf{A}$に対して、

  $\mathbf{A} \mathbf{x} = \lambda \mathbf{x}$

となるような$\lambda$と$\mathbf{x}$が存在するとき、$\lambda$を固有値(特性値)、$\mathbf{x}$を固有ベクトル(特性ベクトル)と言います。

 ここで、この式を変形すると、

  $(\mathbf{A} \; – \; \lambda \mathbf{I}) \mathbf{x} = \mathbf{0}$

となります($\mathbf{I}$は単位ベクトル)。

固有方程式

 $\mathbf{x}$がゼロではない何らかの解をもつ条件を考えます。
 それには、$\mathbf{x} \neq \mathbf{0}$であるためには、$\mathbf{A} \; – \; \lambda \mathbf{I}$が逆行列をもたないことが必要になります。もし、$\mathbf{A} \; – \; \lambda \mathbf{I}$が逆行列をもてば、$(\mathbf{A} \; – \; \lambda \mathbf{I})^{-1}$を両辺にかければ、$\mathbf{x} = \mathbf{0}$となるからです。

 そして、行列が逆行列をもたないときんは、その行列式は$0$となるので、

  $|\mathbf{A} \; – \; \lambda \mathbf{I}| = 0$

であり、これを固有方程式(特性方程式)と言います。

2次の場合

 例えば、2次の正方行列

  $\mathbf{A} = \begin{bmatrix}
a_{11} & a_{12}\\
a_{21} & a_{22}\\
\end{bmatrix}$

の場合には、

  $|\mathbf{A} \; – \; \lambda \mathbf{I}| = \begin{vmatrix}
a_{11} \; – \; \lambda & a_{12}\\
a_{21} & a_{22} – \; \lambda\\
\end{vmatrix} = \lambda^2 \; – \; (a_{11} + a_{22}) \lambda + a_{11}a_{22}\; – \; a_{12}a_{21} = 0$

となります。

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