お金の稼ぎ方でその扱い方が変わる「ハウスマネー効果」について解説

行動経済学において、お金の獲得の仕方でその使い方が違うというハウスマネー効果が知られています。このハウスマネー効果について解説します。

概要

 お金自体に色はありませんが、次の2つのお金があったとき、あなたはどのように使うでしょうか。

「日々働いたお金」 「ギャンブルで儲けたお金」

 私自身はギャンブルで儲けた記憶がないので実感は分かりませんが、想像すると、違う取り扱いをするように思います。そして、このことはハウスマネー効果として、実験経済学において知られています。

 ハウスマネー効果とは、

  「人は働いて稼いだお金とは違って、不労所得や偶々得たお金を粗末に扱う傾向がある」

 というものです。

実験

 実験経済学者の第1人者であるセイラ-の実験で、次のようなことが得られています。

 まず1つ目の質問として、次のものです。

  Q1. あなたにとって好ましいのは、どちらですか。

回答 結果
A. 30ドルを手に入れる 57%
B. 50%の確率で39ドル、50%の確率で21ドルを手に入れる 43%

 ここで、Aを選ぶ人が57%と若干高くなっています。ちなみに、Bの期待利得は30ドル(=0.5×39+0.5×21)でAと利得は変わりません。

 その上で、もう1つの質問として、次のものです。

  Q2. あなたは今30ドルを手に入れているとします。好ましいのは、どちらですか。

回答 結果
A. このままの状態 18%
B. 50%の確率で9ドル、50%の確率で9ドルを失う 82%

 ここにおいても、Aの利得は30ドルに対して、Bの期待利得も30ドル(=30 + 0.5×9 + 0.5×(-9))と同じです。

 この2つに実験から、Q1とQ2いずれも、Aを選択すれば、30ドルが確実に入る(残る)にも関わらず、Q2ではAを選択した人は18%と減少しています。

 このように、偶然に手に入れたお金に対して、人は進んでギャンブルをしようとする傾向があることが分かります。

最後に

 お金には色があるわけではなく、お金はお金に過ぎないのですが、このように人間は、取り扱いの異なるいくつかの財布を心の中にもっていることが知られています。
 行動経済学において、「メンタルアカウンティング」と呼ばれるものですが、ハウスマネー効果は、この1つだと言えるでしょう。

行動経済学
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