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供給はそれ自ら需要をつくりだす! セイの法則について

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投稿経済学史入門
フランス人経済学者セイが19世紀に唱えた「セイの法則」について、その本当に意味を含めて、説明しています。
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 セイの法則は、18世紀のフランス人経済学者 ジャン=バティスト・セイ(Jean-Baptiste Say)が唱えた法則です。



セイはこんな人↑

セイの法則とは、

  「供給はそれ自ら需要をつくりだす」

というもので、価格の伸縮性を前提にすれば、供給と需要は一致するので問題はなく、供給の重要性を唱えた法則として知られています。

 ただ、不況などが生じたときには、実際には失業者が出たりと、このようなメカニズムが働いておらず、批判されました。そして、このような批判のもと、需要の重要性を「有効需要の原理」として説いたのが、ケインズとされます。

 ところで実は、実際のセイの考えは、少し違います。

 生産(供給)と購入(需要)で考えましょう。

 上記の言葉通りならば、

  生産 → 購入

という図式が直接的に成立しています。

 しかし、セイが主張したのは、生産することによって、貨幣を得ることができ、その貨幣で購入が行われるのだから、生産を行うほど、貨幣が増え、購入が増えるということです。

 ですので、セイの考えでは、

  生産 → 貨幣 → 購入

という図式になります。

 それゆえ、「供給はそれ自ら需要をつくりだす」という言葉の前には、実は

  「一見したところ逆説に見えるが」

という言葉がついています。

 ということで、一般的な解釈であるセイの法則は、セイの主張を単純化・簡略化したものと言えるでしょう。

 ただ同時に、セイの議論が、不況や恐慌などに対して、どうしようもなかったことも真実とも言えます。

参考

  小林昇・杉原四郎編『経済学史

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