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簡単に格差・バラツキが分かる変動係数を解説

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投稿統計学初級
経済問題などにおける不平等などの指標としてジニ係数などがありますが、変動係数を使えば、簡単に不平等やばらつきが分かります。この変動係数について解説します。
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概要

 経済の状況を知りたいとき、不平等度や格差などを知りたいときがあります。
 このとき、ローレンツ曲線やジニ係数から、それらを調べるのがオーソドックスかもしれませんが、計算上ややこしいです。

 そこで、ざっくりとですが、簡単にわかる指標として、「変動係数」があります。

 以下では、この変動係数の定義と計算例を説明したいと思います。

変動係数

 変動係数とは、次のような式です。

  変動係数 = 標準偏差 ÷ 平均

 標準偏差は、データ間のバラツキ具合を表すのですが、それを平均で基準化しています。
 言い換えると、格差・バラツキを知るには、標準偏差をみればわかるのですが、データごとにそのスケールは違うので、平均で割ることで調整をすることになります。

 例えば、ある高校の生徒の身長と体重について、バラツキを見たいとしましょう。

 標準偏差を求めれば、身長については「○○cm」のバラツキがある、体重については「○○g」のバラツキがあるということが分かります。ただそれでは、身長と体重でどちらのバラツキが大きいのか小さいのかが分かりません。そこで、平均で調整すれば、「cm」「g」といった単位は無視できるので、身長と体重のバラツキ具合を比較できます。

計算例

例1
 平均が50、標準偏差が20の場合、次のように計算されます。

  変動係数 = 20 ÷ 50 = 0.4

例2
 平均が100、標準偏差が20の場合、次のように計算されます。

  変動係数 = 20 ÷ 100 = 0.2

 例1と標準偏差は同じなのですが、平均が異なっているので、例1よりも変動係数は小さくなっています。

例3
 平均が50、標準偏差が10の場合、次のように計算されます。

  変動係数 = 10 ÷ 50 = 0.2

 例1と平均は同じなのですが、ばらつきを表す標準偏差が異なっているので、例1よりも変動係数は小さくなっています。

平均・標準偏差の求め方

 平均・標準偏差を求める数式がありますが、エクセルで計算すれば、簡単なので、その方法を説明します。

 エクセルでは、平均や標準偏差を求める関数が用意されています。
 それぞれ下記の関数を使い、()内でデータを指定すれば、平均・標準偏差が得られます。

  平均 … average()

  標準偏差 … stdev()

 例えば、エクセルで、次のような感じで計算できます。

 非常に簡単なので、何かデータがあったら、これらの関数を使って、計算してみてもいいかもしれません。

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