所得が変化したときの需要への影響

ミクロ経済学における消費者行動として、所得が変化したとき、需要がどうなるかが気になります。特に、この変化により、財が正常財・下級財などに区別されますので、この所得変化にあたっての需要への影響を説明します。

概要

 ミクロ経済学における消費者行動において、次のようなi財に関する需要関数が得られます。

  d_i(p_1, \,  p_2 , \, M)

 ここで、p_1, \, p_2は財1・財2の価格であり、Mは所得とします。
 このとき、財の価格や所得が変化したとき、需要がどうなるかが気になります。そこで、本稿ではこの所得変化について、需要への影響を説明したいと思います。

正常財・下級財

 所得変化に対して、需要の変化を見たいので、上記の需要関数を所得で偏微分すれば、その効果が得られます。

  \dfrac{\partial d_i((p_1, \,  p_2 , \, M)}{\partial M}

 このとき、所得の増加により、i財の需要が増加する場合を「正常財」(上級財)、需要が減少する場合を「下級財」と言います。

  正常財:\dfrac{\partial d_i((p_1, \,  p_2 , \, M)}{\partial M} \, \textgreater \, 0

  下級財:\dfrac{\partial d_i((p_1, \,  p_2 , \, M)}{\partial M} \, \textless \, 0

 通常、所得が増えれば需要も増加するので、正常財と呼ばれます。逆に、所得が増えてよりお金持ちになったにも関わらず、むしろ需要を減らすので、下級財と言われるのでしょう。

需要の所得弾力性

 上記のように、所得の増減で需要の変化を見るというのは、1つの方法です。

 ただ、これでは単位の取り方で、数値が変わってくるという問題があります。例えば、財が同じであっても、所得を円で考えるのか、ドルで考えるのかで、数値は違うことになります。

 このような問題を回避する方法として、変化率・パーセンテージで考える方法があります。
 そして、この変化率で所得の変化に対する需要への影響を考えたのが、需要の所得弾力性です。
 
 需要の所得弾力性は、次のように定義され、所得が1%増加したとき、需要が何%増加するかをみる指標となっています。

  \dfrac{\partial d_i((p_1, \,  p_2 , \, M) \, / \, d_i}{\partial M \, / \, M}

 なお、\partial d_i((p_1, \,  p_2 , \, M) \, / \, d_iは需要の変化率、\partial M \, / \, Mは所得の変化率を表します。

奢侈財・必需品

 この需要の所得弾力性を考えたとき、正常財について、次のように財を区分することができます。

  奢侈財:\dfrac{\partial d_i((p_1, \,  p_2 , \, M) \, / \, d_i}{\partial M \, / \, M} \, \textgreater \, 1

  必需品:\dfrac{\partial d_i((p_1, \,  p_2 , \, M) \, / \, d_i}{\partial M \, / \, M} \, \textless \, 1

 所得の伸び率以上に需要が増加する場合、贅沢をしているので、奢侈財と呼び、逆に所得の伸びよりも需要が伸びないので、必需品と呼ばれます。

まとめ

 以上をまとめると、次のように整理できます。

需要の増加 需要の所得弾力性
正常財 奢侈財 1より大
必需財 1より小
下級財
ミクロ経済学
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Econome
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