概要
ファンダメンタルズ(fundamentals)とは、国・企業・経済などの基礎的な要因を指します。
というと、難しい用語になってしまいますが、もっと簡単に言えば、
「本来の力」
ということです。
例えば、学生が試験を受けたとき、70点をとったり、40点をとったりすることがあるかと思います。しかし、本来の学力が、50点程度ならば、それがその学生の学力のファンダメンタルズになります。
ファンダメンタルズの例
ファンダメンタルズは、それぞれの市場や財・サービスによって異なります。それらの本来の力の見方が違うからです。
例えば、次のように考えられます。
(株式)
各企業により、その本来の力は異なるので、ファンダメンタルズは「企業の業績」になります。
(インデックスファンド)
日本の株式などをインデックスとした場合は、インデックスファンドは日本の経済力に左右されるため、「日本の経済力」がファンダメンタルズになります。
(不動産)
不動産は一物一価が成立するのですが、その不動産物件の収益力がファンダメンタルズになります。
なぜ、ファンダメンタルズという言葉があるのか
ここで、なぜ「ファンダメンタルズ」という言葉があるのでしょうか。
株式でしたら、ファンダメンタルズなんかを考えずとも、取引をしている人にとっては、株価だけが重要になります。実際、「チャート分析」では過去の株価の動きを見て、今後の株価を予想しています。
ただ同時に、「本来の力」を知りたいという人たちもいます。株式で言えば、企業業績から、株価を予想しているような人たちです。これらの人たちにとっては、企業業績(ファンダメンタルズ)は非常に重要な指標です。
また、株式を考えると、異常に株価が高くなったり安くなったりすることがあります。特に、売買などの取引が絡むと、勝ち馬に乗るなど、本来の力とは違った見方も生じます。
言い換えると、実際の取引価格とファンダメンタルズによる価格に乖離が生じるときがあるということです。
そうすると、本当の株価はどのあたりなのかが気になります。このときに、ファンダメンタルズという考えは重要になります。
上記の試験の例でいえば、本来の学力が50点でも、70点をとったり、40点をとったりすることがあるように、本来の力とは乖離が出ます。
ただ、「本来の力」が分からないと、評価ができないため、ファンダメンタルズというものが重要になります。
また、経済学的には、価格などに上下があっても、最終的にはファンダメンタルズに戻っていくと考えます(戻らないようであれば、「バブル」と呼ばれます)。